人物・話者・読者

○人物
 「人物」というのは,人間みたいに,話したり,思ったりするもので,文芸作品の中では時には,犬やねこ,あるいは,そこらへんの石ころでも「人物」になったりします。基本的な用語だし,いらぬ混乱を招かないためにも,低学年から押さえるようにしたいです。

○話者,語り手
 人物の一つで,お話を語っている人物のことです。いらぬ混乱を招かないためにも,作者とは区別すべきです。話者が石ころだったり,NHK連ドラ「満天」のように屋久杉だったりする場合は,はっきりと作者とは違うということは分かります。一方,話者が作者と区別しにくい場合も多くありますが,そういう場合でも,区別して考えると,混乱が生じません。

○初読と再読,人物と読者の関係
 「人物」と「読者」との間には,4つの関係が成立します。

人物○ 読者× 人物は知っているが読者は知らない
人物○ 読者○ 人物も読者も知っている
人物× 読者○ 人物は知っていないが読者は知っている
人物× 読者× 人物も読者も知らない

 このことで,初読と再読で違った体験をしますし,おもしろい読みが可能になります。