表現・文体・象徴

○仕組み・仕掛け
 読者が読みたくなるような表現のことです。「全集」17巻に次のように書かれています。
 作者が主題をもとにして構想をたてるということは,自分が表現し読者に伝えたい内容を,どのような順序で展開していくかという仕組(構造・関係)を考えると同時に,そのことが,どのように読者に働きかけ,どのように読者をこの仕組のなかに引きこんでいくかという仕掛(機能)でもあります。(「全集」17巻 p117)

○象徴
 作品の主題を具体的な「もの」のイメージで表すとき,その「もの」を「象徴」と言います。(「全集」17巻p.362)。これは,<関連>という見方・考え方をしたときに捉えられるものです。本来は全くつながりはないけど,つなげて考えてみる,つまり関連づけてみると,そこに作品全体に関わるイメージなり,意味なりが見えてくるときがあります。例えば,「ごんぎつね」の中の「城」は,封建社会を象徴していますし,最後の「青いけむり」は,殺し殺されるという血なまぐさい事件と,ごんと兵十の姿に対して,あわれで悲しく,美しいものとしている話者の思いを象徴しています。