はじめに子どもありき
野澤正美

 わたしが、西郷先生と出会ったのは、教師三年目のちょうどその頃でした。龍谷大学で開かれた「はぐるま研究集会」の分科会での講義は、大講堂にいっぱいの参加者のだれもが、席もたたずいっしょうけんめい聞き入っていました。「たろうのともだち」「のろまなローラー」の二教材の見事な教材分析に感動した出会いでありました。

  (「米寿記念集」より)大阪 野澤正美

教材の持つ意味・世界観を聞いて
  中園庸子

 まだ、西郷先生は、私達にとって未知の存在でした。「『かさこじぞう』の作者が”愛を語る”んだって。行ってみようか。」といった軽い気持ちで、福岡文芸研(後日分かったこと) の出前講座に出かけたものでした。

 始めに、岩崎京子先生の講演でしたが、話を聞いた後、私達は、学級ですぐ役立てるという意味では少し物足りなさを感じていました。その後、西郷先生の「おおきなかぶ」をもとにしての教材の持つ意味・世界観についての話に移りました。五分間も話が進まない中、もうびっくりたまげた(八代弁)内容でした。長いこと授業してきたのに、こんな話に出会ったのは初めて。一字一句漏らさないようにと、こんなに真剣に講座を聴いたのは初めてでした。ガーンと脳天を打たれたようなショックを受けました。

(「米寿記念集」より)熊本 中園庸子

「関係認識・認識変革の文芸教育」の衝撃
佐藤脩二

 私に衝撃を与えた西郷先生の著作は確か『関係認識・認識変革の文芸教育』という表題の新書版の書物であった。(中略)二十数年前の著述が、現在の教育が取り組まなければならない課題を指し示している。

(「米寿記念集」より)岡山 佐藤脩二

西郷先生の米寿を祝って
  高橋美代子

 (新任の頃、文芸教育の雑誌でその理論に感動していた)私が、福山に転任して、国語の勉強会へ行ってみたら、なんと西郷先生ご本人が來られ、指導されているのを見てびっくりしました。

(「米寿記念集」より)広島 高橋美代子

文芸研との出会い、そして力に・・・
田中希恵

自分の中に教師としての「核となるもの」が無いということにとても不安を覚えました。どうやって、子ども達を引きつけていいのかがわからず、苦悩の日々でした。
 そういう時に、同僚の先生に文芸研の枚方サークルを紹介してもらい、集まりに参加するようになりました。参加する中で、もともと国語にも興味があり、そして、文芸作品を学ぶことが学級作りにもつながるということがわかり、しっかりと学習していこうと思いました。    

  (「米寿記念集」より)大阪 田中希恵